食中酒として飲むときに、日本酒はワインに比べ存在感・ボディーが弱いと常々感じていた。また日本酒は本来、軽快で吟醸香の高い酒質ではなく、どっしりとした深みのある味の純米酒ではなかったかとも感じていた。いつも生酛・山廃を意識していたが、御神酒等の需要もあり、普通酒に依存する体制から抜けきれないでいた。 そんな矢先、旅行先での夕飯時に日本酒と向き合っていた際、最後に山吹色の山廃純米酒を口にした。「やはり、これだ!!」と思った。日本酒のだれた甘さが全くない。後味がスカッとしている。濃厚で味に深みがあり、圧倒的な酸とアミノ酸を感じ、それでいて後味が切れる豪快な酒を造りたい。肉料理にも合う、どんな味にも負けない酒。さらに燗をすれば味の深みが広がり、料理の油をすっと口中で流してくれる。そんな酒を目指そう!長年のわだかまりが瓦解する瞬間であった。
昔から「和は良酒を醸す」と言われます。どんなに環境が整っていても、人々の和が乱れていては、良い酒はできません。当蔵では、蔵人たちが気持ちを一つにし、皆で一丸となって酒造りに取り組んでいます。「众(ぎん)」という字には、一つ屋根の下に人々が集まり、力を合わせて、世界に誇れる酒造りに打ち込んでいこうという、私たちの想いが込められています。
新しい酒を生み出す前にまず行ったのは、酒造りの環境を一から見直すこと。蔵を徹底的に磨き上げ、米一粒も、塵一つも落ちていない清潔な蔵にして、純粋なきれいな酸を持ち、重厚で骨格のしっかりとした骨太の、世界に通用する生酛造りをしていこう。この強い想いを胸に、新しい蔵を建て「众醸蔵」と名付けました。
※ささゆりバスは平日のみの運行です。その他の額田地域のコミュニティバスなど詳しくは、岡崎市Webサイトをご確認ください。
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